-ヨーロッパの手仕事- Glem Tid(グレムティッド)のブログ

<紡ぎ・編み物・レース編み>を中心に、長野のゆったりとした自然の中で1点ものの品物の制作を行なっています。 ※今秋、Webショップをオープン予定

「糸車でつくる手紡ぎの毛糸」つくりかた手順

グレーのシェットランドウールを紡いだところ

-ヨーロッパの手仕事-Glem Tid(グレムティッド)で制作している、手紡ぎ毛糸の作り方をご紹介します。

 ①羊毛を用意する

  まず、作りたい毛糸の必要分の羊毛を用意します。

 

 ②糸車に羊毛をセットする 

 次に、糸車に用意した羊毛をセットして、紡ぐ準備をします。

使用している紡ぎ車

使用している紡ぎ車

左上にあるボビンと呼ばれるドラムのような部分に、糸が巻かれていくように、羊毛をセットしていきます。そして、ボビンにつながっている導き糸、と呼ばれる糸に羊毛を取り付けます。導き糸の先端が輪になっているので、羊毛を指先で細長く伸ばし、輪に入れます。

紡ぎ車に羊毛を取り付けます。

紡ぎ車に羊毛を取り付けます。

 ③糸車で羊毛を紡ぐ

紡ぎ車を動かします。

紡ぎ車を動かします。

右側にある車輪を時計回りに回すと、ボビンが連動して回り始めます。

取り付けた羊毛を手で押さえると、回転するボビンに引っ張られ、羊毛が引き出されながら、撚りがかかっていきます。 

車輪は、下にある足ペダルと連動しているので、手で羊毛が好みの細さ、撚りかげんになるのを調整しながら、ずっと足ペダルを踏み続けます。

ボビンに紡がれた糸が巻かれていきます。

ボビンに紡がれた糸が巻かれていきます。

羊毛を紡いでいると、下の写真のように、糸の中にネップと呼ばれる小さな固まりができることがあります。

糸の中にできるネップと呼ばれる小さな固まり

糸の中にできるネップと呼ばれる小さな固まり

これは羊毛を引き出す際に、羊毛の繊維が密集している部分にあたり、糸を引きのばした際にダマになることで生じます。均一に糸の太さを生産できる機械には出せない、自然のままの素材を使う手仕事ならではの風合いや特徴です。 

グレーのシェットランドウールを紡いだところ

 

④できた糸をさらに撚(よ)る

 2本もしくは複数本の撚り糸をつくる場合は、複数のボビンに等分に糸を紡ぎます。

100gずつ2つのボビンに紡いだところ

100gずつ2つのボビンに紡いだところ

最初の毛糸を紡ぐときと同じように、紡ぎ車にセッティングした空のボビンの導き糸に、複数の糸をつなげます。

紡ぎ車にセッティングして、2本の毛糸を撚り合わせていきます

紡ぎ車にセッティングして、2本の毛糸を撚り合わせていきます

 糸を紡ぐときは、紡ぎ車の車輪を時計回りに回したのですが、2本撚り合わせるときは、反時計回り、逆向きに回します。

毛糸を2本撚り合わせたところ

毛糸を2本撚り合わせたところ

2本の糸を紡ぎ車で撚ったものがボビンにたまったところ

⑤できた毛糸を「かせ」にする

 糸が全部、2本に撚れたら、「かせくり棒」という道具に毛糸を巻き取っていきます。 

かせくり棒

かせくり棒

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毛糸をかせくり棒の両端が出ている4つの先端部分に引っ掛けていきます

毛糸の量が増えると、こんなふうになります。

毛糸の量が増えると、こんなふうになります。

全部、巻き取れたら、毛糸がこんがらがらないように、ヒモなどで束を縛り、毛糸をかせくり棒から外します。 

髪の毛みたいですが、かせくり棒から毛糸を外すと、束が輪になった状態になります。

髪の毛みたいですが、かせくり棒から毛糸を外すと、束が輪になった状態になります。

この毛糸の束を「かせ」といいます。「かせ」の状態で保管しておく場合には、輪をねじって、写真のような形にしておきます。かせを束ねた状態

⑥撚り止め

 紡いだままの毛糸では、ヨリが戻って切れやすくなったり、クルクルとねじれがひどい場合があったりするため、そうした状態を直したり防止するため「撚り(より)止め」という作業を行います。

まず、40度ほどのお湯をバケツに用意します。

そこに、「かせ」にした毛糸を入れて30~40分ほど浸しておきます。

それが終わったら、日陰で干します。

糸は日焼けして色が変わったりするので、直射日光は当てないようにしています。

⑦玉に巻く

毛糸が乾いたら、使いやすいように玉に巻きます。

玉にするのに使う道具は「かせくり器」と「玉巻き器」です。

 

 

「かせくり器」

玉巻き器

まず、かせくり器に、輪の束になった毛糸を通します。

※かせくり器は、カサの部分をたためるので、細くした状態から毛糸の束を通します。

 

かせくり器に設置した毛糸の端の部分を、左側の小さな輪になっている部分に通して、右の白い筒の先端にある溝に通します。

ハンドルを巻くと、この筒に糸が巻かれていきます。

玉巻き器に糸がたまっていったら、取り外して、また新しい玉を作っていきます。

これで、手紡ぎ毛糸が完成しました。