-ヨーロッパの手仕事- Glem Tid(グレムティッド)のブログ

<紡ぎ・編み物・レース編み>を中心に、長野のゆったりとした自然の中で1点ものの品物の制作を行なっています。 ※今秋、Webショップをオープン予定

<グレーのシェットランドウールでつくる手紡ぎ毛糸STEP1>羊毛を糸車で紡いでいきます

グレーのシェットランドウールの原毛

こんばんは、「-ヨーロッパの手仕事-GlemTid(グレムティッド)」です。

今日はイギリスのシェットランド島原産のシェットランドウールで毛糸を紡ぐ作業を行いました。

写真は、シェットランドウールの原毛。

柔らかく、軽く、グレーの毛色の中に少量のホワイトの毛色が混ざっています。

 

使用している紡ぎ車

使用している紡ぎ車

2年前に購入した紡ぎ車を使って、羊毛を紡いでいきます。

左上にあるボビンと呼ばれるドラムのような部分に、糸が巻かれていくように、羊毛をセットしていきます。

 

ボビンにつながっている導き糸、と呼ばれる糸に羊毛を取り付けます。

導き糸の先端が輪になっているので、羊毛を指先で細長く伸ばし、輪に入れます。

紡ぎ車に羊毛を取り付けます。

紡ぎ車に羊毛を取り付けます。

 

紡ぎ車を動かします。

紡ぎ車を動かします。

右側にある車輪を時計回りに回すと、ボビンが連動して回り始めます。

取り付けた羊毛を手で押さえると、回転するボビンに引っ張られ、羊毛が引き出されながら、撚りがかかっていきます。

 

車輪は、下にある足ペダルと連動しているので、手で羊毛が好みの細さ、撚りかげんになるのを調整しながら、ずっと足ペダルを踏み続けます。

ボビンに紡がれた糸が巻かれていきます。

ボビンに紡がれた糸が巻かれていきます。

羊毛を紡いでいると、下の写真のように、糸の中にネップと呼ばれる小さな固まりができることがあります。

糸の中にできるネップと呼ばれる小さな固まり

糸の中にできるネップと呼ばれる小さな固まり

これは羊毛を引き出す際に、羊毛の繊維が密集している部分にあたり、糸を引きのばした際にダマになることで生じます。

均一に糸の太さを生産できる機械には出せない、自然のままの素材を使う手仕事ならではの風合いや特徴として、紹介したいポイントです。

 

25gの羊毛を紡いだところ。

25gの羊毛を紡いだところ。

最初のボールに入った25g分で、ここまで紡げました。

 

今後は、別のボビンを紡ぎ車に設置しなおし、同じように羊毛を紡いだあと、2本のボビンに巻き取った2本の紡ぎ糸をさらに1本の糸に撚っていきます。

 

<基本的な手紡ぎ毛糸の作り方を一つの記事にまとめました>

<グレーのシェットランドウールでつくる手紡ぎ毛糸のすべての記事はこちら>

STEP1 羊毛を糸車で紡いでいきます (表示中の記事)

STEP2 紡ぎ終わった2本の毛糸を撚り合わせていきます

STEP3 紡ぎ車での作業が終わり、毛糸を「かせ」にしました 

STEP4 「撚り(より)止め」の作業を行いました。

 STEP5 毛糸を巻いて完成です